うどんたべたい

うどんをたべながらげんごがくをするぱんだのぶろぐ

低まりすぎた自己肯定感

前にtwitterで見かけたからかなんだか忘れましたが,どこかで読みたいなと思っていた本,休みになったしkindleで気楽に買えたので読んでみました.

www.amazon.co.jp


一言で言えば私はとても気に入りました.なんというか,「そうなのよそれそれ!」と思えることが多くて.大学で何度かカウンセリングみたいなものを受けたことがありますけれど,「なんで君はこの大学にまで来てそんなに自己評価が低いのかなあ?普通の人だったら人生ウハウハだっておもうくらいなんじゃないの」みたいなことを言われて「だってそう思えないんだからここに来てるんだろうが知らんがな」みたいな流れになって結局その人達としゃべるのをやめてしまったのです.

自分のいいところを探しましょう みたいなのはいやいや,とりあえずなにか決めたところで結局それが長続きしないというかそれもたいしたことないからダメだ,っておもっちゃうから駄目なんだよってずっと思っていたんですが,この本の基本的なスタンスは「相手を肯定していくプロセスで自分も肯定できるようになる」ということ.

自己肯定感,自分で言うのもなんですがここ何年かで少しずつあがってきている気がしていて,んー,なんでかな,おとなになったからかな?とか思ってたんですけど,たぶん自分をありのままに受け止めてくれる人が身近にいるようになったからなんじゃないかな,と思いました.例えばというか一番は配偶者ですけれど.

あとアメリカに来てからは,ここでは私はだめだめな学生なんだ,と開き直って不安なことわからないことはすぐ先生に相談するようになって,「みんなそうだよ」「不安になるのは当然のプロセスだよ」というかんじでそういったものを受け止めてもらえることが多くなったのも,「あ,これでいいんだな」と安心できる要因になっているんじゃないかと思います.

全体を通じて読んでいてここちよかったのは,筆者が「決め付け」をしていないこと.最初に書いたみたいに「あなたはここまでの学歴を持っているんだから恵まれているのに,なんでつらいの?」とかまず決められて聞かれちゃうともう何も言えなくなってしまう.でも本の全体を通じて筆者は「人それぞれにつらい理由はあるよね」っていうふんわりとしたスタンスで語ってくれています.それがものすごく心地よくて,さらさらと読んでしまいました.

こういった人にもう少し早く出会えていたら,とおもわなくもないですが,まあまだ人生は長い?はずなのでこれから少しでもよく生きられるといいなと思いました.自己肯定感が低い人にはそれこそ色々な理由があると思いますが,どんな理由の人でもすんなり入ってくる本だと思うので,とてもおすすめです.というか気に入りすぎて記事を書きました.つらくなったら読みなおそうと思います.